La Finestra nuova Vol.8
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 事故が起こると「親がきちんと見ていなかったから」とよく言われますが、日々成長し続けつねに動き回る子どもからずっと目を離さずにいることは現実的に無理な話です。危ない場所に入らせないようガードする、万が一立ち入った場合にはセンサーで音が鳴るようにするなど、少しくらい目を離しても大丈夫な状況をつくるようにしましょう。 事故件数の統計はないと話しましたが、ケガの報告がなければ安全対策は難しいし、原因となった製品のメーカーには伝わりません。「私が目を離したから悪い」と自分を責めて終わらせるのではなく、ぜひ事故の内容や状況を行政や使用した製品の企業へ報告してください。それが企業の安全な製品づくりに、そして家庭内の事故の防止につながります。(談)「ずっと目を離さない」はムリ。重大事故にならない対策を心得2事故は起こってしまうもの。「うちの子に限って」はない心得1子どもの事故防止、軽減のための取り組みを積極的に行っている小児科医の山中龍宏先生。家庭内事故の対策には保護者と行政、企業の連携が大切と話します。子どもの安全  子どもの事故は非常に多い。私の病院にも毎日のように「転落した、ぶつけた、ヤケドした」などといってお子さんを連れてくる保護者の方がいます。しかし日本にはこうした家庭内事故の件数は統計としてまとまっていません。唯一死亡数に関してはその原因とともに年ごとの件数が分かりますが(2014年、1~4歳の家庭内の不慮の事故死者数は59人)、ある統計では入院が必要な事故は死亡件数の40倍、外来受診の件数は4000倍というデータがあります。来院するまでもない事故ならもっと多くなります。なぜかみなさん「うちの子に限って事故なんて遭わないだろう」と思われがちですが、それは間違い。事故は起こってしまうものです。それを念頭に、何か起こっても大事にならない対策をしておくことが大切です。事故を想定した早めの対策を。事後報告も大切!小児科医NPO法人Safe Kids Japan理事長山中龍宏Tatsuhiro Yamanaka緑園こどもクリニック院長。プールの排水口に吸い込まれた中学2年生女児を看取ったことから子どもの事故予防への取り組みを開始。日本小児科学会こどもの生活環境改善委員会委員、内閣府消費者安全調査委員会専門委員等を務めるとともに、子どもの事故に関する講演やメディア出演を通して行政・メーカー・消費者への働きかけを行う。抱え込まずに「報告」を。行政やメーカーと連携して!心得310La Finestra nuova

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