La Finestra Vol.21
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ホワイトベースの内装で 日差しを効率的に拡散 南向きの小窓があるキッチンダイニング。リビングと同様に窓からの自然光を最大限生かせるよう、白が基調の内装へと大きく手を入れました。元のキッチンカウンターは紺色。グレーの壁と相まってシックな印象で、暗さがやや気になりました。そこで壁を白く塗り、床は白系のタイルに変更。カウンターや収納に大理石の天板や明色の木目を取り入れ、クリーンで明るい印象に。窓側の壁には「絶対取り入れたかった」という艶のある白のタイルを張りました。白い内装が外光を反射し、室内を明るく照らしています。 ベッドルームはあまり手を入れずシンプルに仕上げました。オーロラのような色合いが素敵なシアーカーテンが、窓からの自然光をより魅力的に見せています。就寝時は遮光カーテンを使用し、外光に左右されずにゆっくり休めるようにしています。 以前は休日に外出することも多かったアクティブ派の大森さんですが、「この家はあまりに居心地がよく引きこもり気味です(笑)。友人や同僚を招いて料理を振る舞ったりお酒を飲んだりする機会も増えました」と、すっかりこの家の心地よさの虜になってしまったよう。敬遠されがちな北向きの家でも、光と素材を上手に取り入れて快適に過ごせる好例です。大森章代 Akiyo Omori都内の企業に勤務する会社員。4年間のアメリカ・ニューヨーク駐在後、賃貸暮らしを経て本物件に入居。リノベーションは「nuリノベーション」が担当。Profile左/白く明るい雰囲気のキッチンダイニング。シンクとコンロを分け、コンロとテーブルが一体化した家具のようなカウンターキッチンを造作しました。下/キッチンシンクの壁面には、凸凹のある艷やかなサブウェイタイルを施しました。日の光を反射して、空間をより明るく見せています。上/リビングルームの一角は上階への吹き抜けになっており、上部に設けられた小さな天窓からも採光を望めます。 下/リビングのカーテンは、ドレープもシアーも「ieno textile」の質感あるリネン素材。同じ白の無地でもシアーにはプリーツが施されており、空間に奥行きを与えています。8

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