La Finestra nuova Vol.19
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13Walter Gropius1883-19691886-19691902-1981Marcel Lajos BreuerLudwig Mies van der Roheインテリア的に注目の バウハウス3マイスター バウハウスには当時第一線で活躍する芸術家や建築家が集められ、教鞭を執りました。彼らはマイスターと呼ばれ、各分野の工房で専門性を生かして教育を行います。各々思想や哲学はバラバラ。そのなかで共通していたのが、機能を優先とする考え方や、大量生産を前提とした工業化社会と芸術のバランスの取り方などです。「バウハウス的デザイン」といわれる多くのものが、機能的かつ工業的でいて美しさを宿しています。 1933年のバウハウス閉鎖後、多くの教授陣がアメリカに亡命します。グロピウスはハーバード大学の建築教育にモダニズムを取り入れ、仲間のラスロ・モホリ=ナジはシカゴにバウハウスの意思を継ぐ「ニュー・バウハウス」(現イリノイ工科大学)を設立。そこではミース・ファン・デル・ローエも教壇に立ちました。ヨーロッパに残った者も各地で活動を展開。こうして世界各地でバウハウスの理念を宿す才能が次々と開花し、新たな建築やデザインが生まれたのです。バウハウスの思想やデザインは今も私たちの身近に生き、世界中で愛されています。バウハウスの初代校長となった建築家。バウハウス・デッサウ校舎などを設計。「芸術の総合化」の方針を掲げ、美術と技術の統合を目指しました。アメリカに亡命後はハーバード大学建築学科教授を務め、アメリカの建築・デザイン分野にも大きな影響を残しています。デッサウ校舎のほど近くにある教員住宅「マイスターハウス」もグロピウスが設計。 Stiftung Bauhaus Dessau, Foto : Thomas Meyer / OSTKREUZフラットバーの交差が美しい「バルセロナチェア」(1929年)は構造美のお手本。 「ミース ファン デル ローエ コレクション・バルセロナチェア」884,000円~/Knoll Japan 103-6447-5405世界で初めてスチールパイプを曲げてデザインされた「ワシリーチェア」(1925年)。 「ブロイヤー コレクション・ワシリーラウンジチェア」329,000円~/Knoll Japan 103-6447-54051930年から閉校までの3年間、バウハウス3代目校長を務めたミース・ファン・デル・ローエ。モダン建築の巨匠と呼ばれ、建築もプロダクトもミニマルなデザインが目を引きます。閉校後はベルリンからアメリカへ亡命。イリノイ工科大学に在任しました。スチールパイプの家具で有名なハンガリー出身のデザイナー。バウハウス在学中に才能を見出され、1925年から3年間家具工房マイスターを務めます。建築家としても活動。アメリカに亡命後もユネスコ本部や旧ホイットニー美術館など数多くの建築を手がけました。機能と芸術を統合したバウハウス創立者粒ぞろいの才能が世界各地で活躍バウハウスに学び傑作を残したモダニズムの父 「神は細部に宿る」で知られる近代建築の三大巨匠「マイスター」と呼ばれていたバウハウスの教師陣。分野ごとの工房で指導を行いました。とくにインテリアの分野から注目したい、3人のキーマンを紹介します。

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