La Finestra nuova Vol.12
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8La Finestra nuova Vol.12TRIP根津が手がけた見事な庭園を囲んで、左側に母屋、右側に洋館「玉姫」「玉渓」が並びます。温泉の街で窓から見える景色も楽しむ!――静岡県熱海市海をはじめ自然の景勝を楽しむための別荘や施設が集まる温泉街、熱海。そんな建築の中から特に素敵な窓を紹介します。デザイン的にも文化財としても価値の高い窓や建築とともに美しい風景を眺めれば、気分は一気にリフレッシュ!静岡県熱海市昭和町4-2 ☎0557-86-3101 料大人510円、中・高校生300円 小学生以下無料 x9:00~17:00(入館は16:30まで。喫茶室やすらぎは9:30~16:00) v水曜(祝日の場合は開館)静岡県熱海市春日町8-37 ☎0557-81-2747 料大人300円、中・高校生200円 小学生以下無料 x10:00~16:00(入館は15:00まで)、予約制 v月~金曜(祝日の場合は開館)静岡県熱海市春日町8-33 ☎0557-86-5050(事前連絡のうえ宿泊者がいない場合は見学可能)実業家の別荘として建てられた起雲閣。ここのとっておきが、2代目の持主だった根津嘉一郎によって1932年に竣工した洋館「玉姫」内のサンルーム。天井や窓上部に設けられた美麗なステンドグラスに目が奪われます。床のモザイクタイルなど、アールデコを基調とした和洋折衷の建築様式にも注目です。起き雲うん閣かく旧日向別邸(ブルーノ・タウト 熱海の家)ATAMI 海かい峯ほう楼ろう旧日向別邸の隣にある「ATAMI海峯楼」。わずか4部屋の贅沢な宿の設計を担当したのは隈研吾。タウトの縁側を意識して“水の縁側”をつくったという全面ガラス張りのウォーターバルコニーは思わず歓声を上げてしまう素晴らしさです。ドイツの名建築家、ブルーノ・タウトが設計した日本に現存する唯一の建築が、実業家・日向利兵衛が1936年に建てた旧日向別邸、地下の離れ。桂離宮など日本の建築文化に魅せられたタウトの縁側から駿河湾の眺めを堪能するのは格別です。

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