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Color guide カラーガイド 〜色と暮らしのインテリア
vol.08 むらさき - Purple -

古来より、洋の東西を問わず「高貴」な色として尊ばれ、とにかく「特別」なイメージをもってあがめられてきた「紫」。ヨーロッパでは、英名の「purple」の語源になった原料の「プルプラ貝」の稀少性から、貴族や王族の地位の高さや聖性を示す色として珍重されてきました。アジアにおいては原料になる紫草の生育が難しかったこともあってやはり貴重品とされており、たとえば聖徳太子の冠位十二階のトップ2は「濃紫」と「薄紫」が占めています。

とはいえ、技術の発達により「紫」の入手が容易になった現在の私たちの感覚にも、未だ「神秘」「非日常」のイメージをもたらすことからもあきらかなように、「紫」の神秘性や特別性はその得難さだけに由来するものではありません。一部の紫色は可視光線の中には含まれておらず、人間の眼が生み出したものであること。デジタルカメラでは写し取ることのできない紫色があること。酸性・アルカリ性ほか土壌の性質によって赤紫〜青紫にその色を変化させる花があること・・・その不思議な植物の性質を使ったミステリ小説もいくつか存在しますが、ここまでくると「紫」という色そのものがミステリであるともいえましょう。
陰陽を表すとされる「赤」と「青」、そのふたつを混ぜ合わせたときに顕れる「紫」。そのためか、心理テストなどで好きな色として選ぶと「二面性がある」という結果が出ることが多く、そのネガティブな響きに「紫」自体が敬遠されてしまうことも。しかし実際のところ「紫」は、人間の多面性などを遥かに越え、森羅万象、この宇宙の最大のコントラストを、表裏や善悪ではなくどちらも表として全肯定するように両立させている、究極の奥行きを持つ色なのです。
暮らしへのとりいれかた

日々の暮らしのなかでさまざまに揺れる、私たちの心や身体。「紫」はその全てを受けとめてバランスをとろうとする、自己治癒能力の発露の色とも言われ、潜在意識に働きかけ、感覚の自由を取り戻させてくれる作用があります。
「青」の鎮静作用とも「緑」の穏やかな癒しとも異なり、強いエネルギーで心身を奮い立たせてくれる「赤」や気のめぐりを活性化して背中を押してくれる「黄」とも違う、現状に新しい視点を授けることで結果的に確かな癒しをもたらしてくれる、「紫」。自分で好きなときに灯すことができ、どんな方向にでも進むことを許してくれる交通シグナルのような色です。
1 住まいをあと一歩カスタマイズ 〜「紫」が語り、かたどる、住まい手の個性

古代より、王族の住居や神聖な場所に使われてきた「紫」。現代のインテリアにおいては、心の余裕や感性の自由な状態を表現する要素として効果を発揮します。どんな種類の紫をどの場所にどれだけの量どんな素材で使うか、そこに住まい手の趣味や個性が表れるのです。ときにはそこに、自分でも気がつかなかったような性格や、大切にしているもの・ことの順位が浮かびあがることも…。
自宅のインテリアが、白や茶系などのベーシックカラーで無難にまとまってしまってどこかもの足りないようなとき、ぜひ「紫」を取り入れてみましょう。個性が強すぎて浮いてしまうのでは…と心配になるかもしれませんが、「紫」は基本的にどんな色とでも相性がよく、合わせる色の特長を引き出しつつ「紫」自身もしなやかに主張するのでご安心を。まずは場所の置き換えのしやすいアイテム…額やクッション、テーブルや窓辺を彩る花などから試してみましょう。しっくりくるバランスが見つかれば、あなたの住まいはこれまで以上に感覚に沿う、かけがえのない空間になるはずです。
その1 旬の紫を愉しもう! すみれ

春の道端で、小粒の宝石のような輝きをひっそりと放つすみれの花。厳しい環境でも育つ一方、他の植物が多すぎるところには生えてこないという特性があるため、昔から人間の生活圏に近いところで咲いてきた…つまり、人間に寄り添うように生きてきた「紫」です。ひかえめな佇まいながら、人の心に残す印象は強く、ゲーテの哀しくも美しい詩にモーツァルトがメロディをつけた「すみれ」や、ナポレオン1世が島流しになった際に「すみれが咲く頃には戻ってくる」と言い残したエピソードなど、有名な作品や逸話もたくさん。誰にでも、すみれの花にまつわるちょっとリリカルな思い出や、お気に入りの小説や歌の一篇があるのでは。外出先での偶然の出逢いを待つのも楽しいものですが、この春は鉢植えをひとつ家に迎えてみてはいかがでしょうか。
2 光が届ける癒しと刺激 〜「紫」のエッセンスを光で抽出

「赤」の強いエネルギーと「青」の鎮静効果、二つの相反する作用をもつ「紫」。すこし疲れ気味のときに鮮やかな「紫」を見ると若干眩しく感じたり、別のときには何か足らないように感じたり…自分を映す鏡としても機能します。そんな「紫」の効用をいつでもうまく活かすには、色を本来の揺らぎ、光のなかへ還すのがベスト。やわらかな光に融けた「紫」は、どんな状態の心身にもやさしく働きかけ、感性を無理なくほどよく活発化させてくれます。
窓辺や明かりまわりに、透過性のある紫色のアイテムをあしらってみましょう。カーテンの縁飾りやタッセル、ランプのシェードなど… また、ドイツ発祥の「フェンスターシュテルネ(窓の星)」もおすすめ。最近では「トランスパレントスター」の英名でじわじわ人気も出てきている、日本の折り紙とよく似た方法で半透明の紙を折り重ねしてできた星を、窓辺に貼ったり吊したりして透けて見える色あいを愉しむ紙細工です。
<簡単な作り方>

正方形の紙の対角線で折り目をつけ、角を中心に集めるように折り、出てきた辺の中点から中心に向けて1/2ほどのところまではさみを入れ、図のように折り返したものを2つ作って重ねる。
3 Happy un-birthday

毎日の暮らしに弾みをつけたいとき。いつもの見慣れた風景、使い慣れたものを、「紫」に差し替えて、ちょっとした非日常を取り入れてみましょう。カレンダーの日付部分を紫のペンで彩ったり、スケジュール帳の予定を紫で記すのも効果的です。そしてより手軽に遊ぶことができるのは食まわり。ランチョンマット、箸置き、コースターなどを「紫」にしてみるだけで、いつもと異なる物語が始まるような予感が。そう、「不思議の国のアリス」の「なんでもない日おめでとう」のように、今日がなにか少しだけ特別な日に思えてきます。
勢いよく焼いたハムエッグとトーストに紫色のバンダナをナプキン替わりに添えると、これから広い宇宙を開拓しに出掛ける未来のカウボーイの朝食のような雰囲気に。シンプルなお弁当のおむすびも、紫色で包むと、なにか特別なアイテムに見えてきます。
かの小説「時をかける少女」のなかで、紫色の花・ラヴェンダーがタイムリープの鍵をにぎっていたように、「紫」は、遠くに行くための翼でもあり、戻ってくるための道しるべにもなる色。そこに居ながらにして心を遙かに旅させてくれる色なのです。
その2 旬の紫を愉しもう! カップの中の夜明け・ブルーマロウのお茶

寒暖の変化がよみにくいこの季節の身体の調子を穏やかにととのえるのにぴったりの美しい紫色のハーブティー、ブルーマロウ(うすべにあおい)。乾燥した花にお湯を注ぐと、明るい水色から青紫、そしてゆっくりと赤紫へと変化してゆくお茶の色を愉しむことができます。この不思議な色の変化を空が刻一刻と明けてゆくようすになぞらえた「夜明けのティザーヌ(薬草茶)」という美称も。あっさりしたくせのない風味ですが、蜂蜜などで甘みをつけるとより飲みやすくなります。レモン汁を数滴加えると一瞬にして、宵闇のヴェールが剥がれるかのごとく鮮やかなピンク色に変化します。

面積によっても変わりますが、おぼえておくとちょっと便利な基本の法則です。
「紫」は色みによって
特に強く発揮されるメッセージ性があるので、
まずはそちらをご説明します。 そして、「紫」全般に共通する、ファッションにもインテリアにも応用可能なルールがこちら。
◆  赤寄りの「紫」には、成熟した艶やかさのイメージがあります。西欧における干しぶどう、アジアにおける小豆(餡)が、神事・祭事の供物等によく用いられるように、凝縮・円熟したエネルギーを象徴する色でもあります。
◆  青寄りの「紫」は、神秘性が前面に出て、青の持つ潔癖でまじめな印象に不思議な情感が加わり、人を惹きつける引力を醸し出します。
◆  赤紫と青紫の中間あたりの「紫」は、華やかさと品のよさを併せ持ち、明るいトーンのものは「幸福」「平和」をイメージさせます。

緑、青緑などの反対色相の色を組み合わせると、シンプルながら凝った印象、複雑なニュアンスが出ます。

金色でアクセントを入れると、強さとあでやかさが演出できます。

暖色と組み合わせると、円熟みや落ち着き、伝統的なクラシック感が出ます。

寒色と組み合わせると、高尚で気品のあるイメージが醸し出されます。
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