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映画で見つけたインテリア
vol.04 大停電の夜に
キャンドルが教えてくれた
もう一つの小さな光

「大変みたいですね、停電。」と話しかけるキャンドル店の女店主。彼女だけは、ごく日常の夜なのでしょう。クリスマスイヴの夜、東京で突然光が消えた。その代わりに、ひとりひとりの心に秘めていた小さな光が輝きだすのです。キャンドルに光を灯したとき、その静かな力が発揮されます…。

「何年ぶりだろうね。」と語りかけるさめた夫婦の家。窓からもれる青白い月灯りが、特別なディナーを彩るファイアーキングのガラス食器を照らし、クリスタルの燭台にともったキャンドルのオレンジ色の灯りは二人の表情を温かく包み込む。

「お話があるの。」と切り出す年老いた妻は行灯の和紙から漏れる灯りと和ロウソクの柔らかい炎の力で、夫にいにしえの秘密を打ちあける。
東京のとある小さな路地。そこにひっそりとたたずむジャズバーのマスターは昔の恋人を待ち続けている。この日向かいのキャンドル店の女店主が持ち込んだ数百の手づくりキャンドルは、そんなロマンチックな店主の気持ちを表しているかのように優しい光で満たしていて、それはそれは美しい…。

暗闇とキャンドルのゆらめき。私達が普段忘れていた美しい光と影は、どうやら素直になれる不思議な力をもっているようです。出産間近の元恋人を助ける出所男。不倫の末ふられた部下の女性。天体マニアの中学生。翌日乳がんの手術を控えたモデル…。
「こういう夜だから笑い話でもしましょう。」と笑えない話を始める偶然にも集まった登場人物の面々と、キャンドルの灯りでいっぱいになった神秘的なジャズバーの空間。沢山のキャンドルのゆらめきがこれまでとは違ったインテリアへと変化してく。それはきっと限られた燃焼時間でのみ繰り広げられる、夢のように優しく心癒される時間なのでしょう。
大停電の夜に 大停電の夜に
2005年 日本映画 

監督:源孝志 脚本:相沢友子
出演者:豊川悦司、田口トモロヲ、原田知世、吉川晃司、
寺島しのぶ、井川 遥、阿部力、本郷奏多、
香椎由宇、田畑智子、淡島千景、宇津井健
発売元:アスミック 販売元:角川エンタテインメント

「大停電の夜に スペシャル・エディション
【初回限定生産2枚組】」発売中
© 2005 『大停電の夜に』フィルム パートナーズ

傷ついた心は次第に癒され、感謝の気持ちも自然に口からもれる。世代は様々だけと東京に生きている男女それぞれの悩みや思いは、この夜キャンドルの蝋が炎になって消えていくように、心の中を少しずつ溶かしていくのです。

キャンドルの光と、心の中のもうひとつの光。目にはみえない小さなきらめきを教えてくれた、とても静かなパニック映画。一年に一度ならこんなパニック、本当に起こってもいいかもね。
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